科目詳細情報 / Course Syllabus
科目分類1 / Subject Categories | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
学部等 / Faculty | 工芸科学部 / School of Science and Technology | 今年度開講 / Availability | 有 / Available | ||||
学域等 / Field | 全学共通科目 / Program-wide Subjects | 年次 / Year | 1年次 / 1st Year | ||||
課程等 / Program | 基盤教養科目 / Liberal Arts | 学期 / Semester | 後学期 / Second term | ||||
分類 / Category | - / - | 曜日時限 / Day & Period | 月4 / Mon 4th | ||||
注情報 Note |
![]() ![]() |
||||||
![]() ![]() |
|||||||
科目分類2 / Subject Categories | |||||||
学部等 / Faculty | 工芸科学部 / School of Science and Technology | 今年度開講 / Availability | 有 / Available | ||||
学域等 / Field | 全学共通科目 / Program-wide Subjects | 年次 / Year | 1年次 / 1st Year | ||||
課程等 / Program | 人間教養科目(2023年度以前入学者) / Liberal Arts(Course for students enrolled before 2023 academic year) | 学期 / Semester | 後学期 / Second term | ||||
分類 / Category | 基本教養 / Foundations in Liberal Arts | 曜日時限 / Day & Period | 月4 / Mon 4th | ||||
注情報 Note |
![]() ![]() |
||||||
![]() ![]() |
科目情報 / Course Information | |||||
---|---|---|---|---|---|
時間割番号 / Timetable Number | 10121408 | ||||
科目番号 / Course Number | 10160291 | ||||
単位数 / Credits | 2 | ||||
授業形態 / Course Type | 講義 / Lecture | ||||
クラス / Class | - / - | ||||
授業科目名 / Course Title | 現代医療の人間観 / View of Human in Modern Medicine | ||||
担当教員名 Instructor(s) |
(杉岡 良彦) | ||||
(SUGIOKA Yoshihiko) | |||||
その他 / Other | インターンシップ実施科目 Internship |
国際科学技術コース提供科目 IGP |
PBL実施科目 Project Based Learning |
実務経験のある教員による科目 Practical Teacher |
|
- | - | ○ | ○(担当教員は、大学病院や民間病院での精神医としての勤務経験を有し、産業医としても長年の勤務経験を有する。) | ||
DX活用科目 ICT Usage in Learning |
- | - | - | ||
○ | - | - | - | ||
科目ナンバリング / Numbering Code | - |
授業の目的・概要 Objectives and Outline of the Course |
---|
医学や医療というと、医師や看護師をはじめとする専門職だけの特別な学問や実践であると考えられる傾向がある。しかし、病院やクリニックを受診したことのない人は日本ではほぼいないように、医学や医療はすべての人に身近な学問であり、本来そうあるべきものである。 この講義では、医学・医療の根底にそれを支える人間観があり、それによって具体的に医学そのものが大きく変化しうることを理解することを目的とする。こうした理解は医学生や看護学生だけではなく、広くあらゆる学部の学生にも重要であり、医学の人間観については、さまざまな学問分野から批判的に考察すべき問題である。よって、医学科以外の学生が多く受講してくれることを期待している。本講義では、現代医学を生んだ西洋の哲学的思想背景についても論じながら、医学・医療の前提となる人間観に注目し、分子生物学やEBMという科学的方法との関係を考える。さらに、精神科医であるV.フランクルの人間観を取り上げながら、病に苦しむ患者さんに医学・医療は何ができるのか、できないのかを考える。また、進化論的観点から人間とは何かを考え、共生や自立,生きる意味の問題なども論じる。特に、脳科学をはじめとする科学的観点に基づいた人間観を具体的に紹介し、それらの論文を取り上げながら、科学と哲学が交差する医学の面白さを伝え、現代医療の人間観について受講生がより幅広い観点から説明できることを目指す。 詳細は、以下京都府立医科大学のシラバスを参照のこと。 https://www.kpu-m.ac.jp/doc/department/igakuka/syllabus/index.html |
- |
学習の到達目標 Learning Objectives |
---|
1.医学・医療の基礎には、さまざまな人間観があることを歴史的変遷を踏まえ説明できる。 2.S.フロイトの人間理解が医学と社会に与えた影響を説明できる。 3.V.フランクルの人間観と態度価値を理解できる。 4.尊厳概念や「病むことの無い人格」という概念を理解できる。 5.biopsychosocial modelとbiopsychosocial-spiritual modelを理解できる。 6.進化論的観点から共生や自立の問題を説明できる(やまゆり園事件や安楽死問題という具体的な問題をとりあげながら)。 7.現代医療が抱える問題点を人間観の立場から明確にし、文書で説明できる。 |
- |
授業計画項目 / Course Plan | |||
---|---|---|---|
No. | 項目 Topics |
内容 Content |
オンライン授業 online class |
1. | 第1回 | なぜ医学・医療の中で人間観を考える必要があるのか(オンデマンド) | ![]() |
- | - | ||
2. | 第2回 | 近代科学と哲学 | |
- | - | ||
3. | 第3回 | 生物学的人間観と医学 | |
- | - | ||
4. | 第4回 | S.フロイトの人間理解が医学と社会に与えた影響 | |
- | - | ||
5. | 第5回 | フランクルの人間観とbiopsychosocial-spiritual model | |
- | - | ||
6. | 第6回 | 病むことのない人格 | |
- | - | ||
7. | 第7回 | 苦悩に向き合う人間:態度価値の問題 | |
- | - | ||
8. | 第8回 | やまゆり園事件と安楽死の問題 | |
- | - | ||
9. | 第9回 | 進化論と人間観 | |
- | - | ||
10. | 第10回 | 進化論から見た共感と共苦 | |
- | - | ||
11. | 第11回 | 共感・共苦と脳科学 | |
- | - | ||
12. | 第12回 | 現代医療の人間観:自己決定・理性・自立神話 | |
- | - | ||
13. | 第13回 | 近代科学と医学の発達(オンデマンド) | ![]() |
- | - | ||
14. | 第14回 | エンゲルのbiopsychosicial mode(オンデマンド) | ![]() |
- | - | ||
15. | 第15回 | 尊厳概念の変遷と人間観(オンデマンド) | ![]() |
- | - |
履修条件 Prerequisite(s) |
---|
- |
- |
授業時間外学習(予習・復習等) Required study time, Preparation and review |
---|
レポート作成や予習・復習などに15回で少なくとも15時間の講義外の学習時間を要する。 |
- |
教科書/参考書 Textbooks/Reference Books |
---|
【教科書】 杉岡良彦『医学とはどのような学問か:医学概論・医学哲学講義』(春秋社2019年、2420円【税込み】) 【主な参考文献】 杉岡良彦『共苦する人間』(春秋社2023年) フランクル『苦悩する人間』(春秋社2000年)、 小松美彦『自己決定権は幻想である』(洋泉社2004年)、 朴光駿ら『共生の哲学』(明石書店2023年)、 神奈川新聞『やまゆり園事件』(幻冬文庫2022年) 宮下洋一『安楽死を遂げた日本人』(小学館文庫2021年) その他、必要な文献や参考文献は講義中に紹介する。 |
- |
成績評価の方法及び基準 Grading Policy |
---|
平常点(40%)、定期試験(60%)とし、これらの評価の合計得点が60点に満たない者を不可とする。平常点(40%)は、毎回のレポートにおいて、内容の正しい理解と自らの問題意識を明確にした内容に2点(満点)とし、的外れな内容は0点として評価する。またディスカッションの態度や発表内容に対して、各自0点から10点を付与する。定期試験は記述式であり、上記到達目標に沿った問題が出題される。筆記試験は、毎回の講義をしっかり理解し、テキストや配布資料などを読みこんでいなければ回答は困難である。また、論理展開の明快さや、説得力、内容の独創性を特に評価する。筆記試験に関する注意点やポイントなどは講義中にも説明する。 遅刻10分以上あるいは早退10分以上は特別な理由がない限り欠席とみなすが、病気による場合などは、レポートの提出により平常点が付与されるのでその場合には個別に相談すること。 再試験および追試験は、定期試験と同様の様式で出題する。なお、再試験に関してのみ、平常点の1/2を満たさない者は、再試験の2/3以上の得点に達することを到達目標の達成とみなし、可とする。 |
- |
留意事項等 Point to consider |
---|
【オフィスアワー】 杉岡良彦(すぎおか よしひこ) アポイントを取るための連絡メールアドレスは講義内で周知する。 所属・職位:人文社会科学教室(稲盛記念会館 3階)・准教授 曜日・時間帯:特定の曜日・時間帯に限定しない。 備考:個別指導または相談の際には事前にメールあるいは講義前後に直接アポイントをとること。質問や議論は大歓迎である。日程調整のうえで、個別に対応する。 【学生へのメッセージ】 医学とはどのような学問か、医学では人間をどのように理解しているのか、人間とは何かなど、様々な問題を扱うこの講義では、参加者のディスカッションを通じても学びを深める。 医学科以外 のさまざまな学部・学科の皆さんとともに、医学とは何か、人間とは何か、現代医療の問題点は何かを考え理解を深め、自らの考えを問い直してくれることを期待している。 そして将来のそれぞれの研究に役立ててくれることを期待している。 なお、前期で医学哲学を履修した医学科の学生がさらにこの講義をとる場合には、必ず事前に相談すること。 |
- |
評価基準 / Evaluation Standards | ||
---|---|---|
科目の達成目標 Course Goals |
||
1.医学・医療の基礎には、さまざまな人間観があることを歴史的変遷を踏まえ説明できる。 2.S.フロイトの人間理解が医学と社会に与えた影響を説明できる。 3.V.フランクルの人間観と態度価値を理解できる。 4.尊厳概念や「病むことの無い人格」という概念を理解できる。 5.biopsychosocial modelとbiopsychosocial-spiritual modelを理解できる。 6.進化論的観点から共生や自立の問題を説明できる(やまゆり園事件や安楽死問題という具体的な問題をとりあげながら)。 7.現代医療が抱える問題点を人間観の立場から明確にし、文書で説明できる。 |
||
- | ||
目標の達成度の評価基準 / Fullfillment of Course Goals | ||
1. | 目標レベルを大きく下回る Significantly lower than target level |
- |
- | ||
2. | 目標レベルを僅かに下回る Slightly lower than target level |
- |
- | ||
3. | 目標レベルに到達 Achieved target level |
- |
- | ||
4. | 目標レベルを上回る Above target level |
- |
- |